『point 0 marunouchi』とは?

空間データの協創プラットフォーム『CRESNECT』の第 1 弾プロジェクトである「未来のオフィス空間」を実現していくための会員型コワーキングスペースです。各社が保有する最新の技術やデータ、ノウハウを融合し、AIやIoT を駆使して創り出した空間コンテンツを利用者に体感してもらうことで、健康で快適に働けるオフィス空間づくりに向けた実証を行う場です。

お話を伺ったのはこの方!▼

株式会社point0 代表取締役社長 石原 隆広 さん

 

■では、早速、インタビューをご紹介致します!

空気だよりメンバーも同じ会社にいながらも革命児的なバイタリティ溢れる石原社長にワクワクしながらインタビューさせて頂きました!皆様にもぜひお伝えできればと思います。
空気だより:ダイキンとの出会いについてと、何に魅力を感じられたのか教えてください。
石原社長:ベンチャー企業の経営を通じて事業立ち上げを経験したので、次はどうしようかと考えていた時に、大企業の組織論を学びたいという思いからダイキンを受けました。「空気で答えを出す会社」というブランディングが好きでしたし、当時ダイキンの募集要項が”職務内容は人をみて決めます”。という内容で、それが面白いなと思って応募したのがきっかけです。最終的に、企業側の熱意を粋に感じ入社を決めました。
空気だより:では大企業の組織論的なものを学んでみたいということだったのですね。
石原社長:そうですね。大企業の組織マネジメントや年度処理の制約、課長の権限がどのくらいあるのか等を知りたかったんです。蓋を開けてみたら自分が思っているよりも課長の権限はありましたね。

 

空気だより:クレスネクト(CRESNECT)からポイント0の成り立ちについて教えてください。
石原社長:ダイキンに入社して幾つかのプロジェクトにアサインされたのですが、その内の一つにクレスネクトの前身となるプロジェクトがありました。既に私が入社する半年前からスタートしており、IoTコンサルが入っていたのですが、不毛な議論が続くことが多く、途中から外してプロジェクトをゼロベースで見直しました。元々は「新しい価値を生み出すソリューションを生み出す」という思いが強く、ダイキンの課長職5人程、外部から5社を集めて半日かけてアイディアを考えるブレスト会議も実施しましたが、当事者のダイキンと、呼ばれた側の企業との間に大きな温度差があり、何も生まれなかったです。そこで行き詰ってしまったのですが、発想を変えて「ソリューションそのものを今すぐ生み出すのではなく、ソリューションを生む仕組みを作る」にことに切り替えました。そんな中、話題となっていたシェアオフィスを、見学させて頂いた際に、生まれた案が自分たちでシェアオフィスを作ることでした。そうすれば考える人達が集まる場ができ、自分たちの実証実験の場としても使える、同時に他の人も使えれば検証から評価もできる、それが形になったのがポイント0です。

空気だより:前職のご経験から重要視している点はありますか?
石原社長:一番気にしている点は「人」です。最初の協業企業は9社です。この9社を集めるまでは全ての人を自分が判断しています。この9社の「この人と仕事がしたい」と思う人と出会うまでに延べ300社以上の方にお会いしたと思います。評価基準は考え方が近く、ビジョンを共有できるかどうかと、それを社内で通せる力があるかどうかです。新しい事は基本失敗する。その時に自分がいいなと思った人と取り組んでいたら仕方ないなって思える。責任のなすりつけ合いにならないんです。同時にいくらその人が頑張っても会社が認めてくれなければ何も前に進まない。何をするかも大事だと思いますが、それを進めるためのスキームが命だと思っています。どんなにいい人が集まっても仕組みがおかしかったらだめだしその逆も然りを意識して作ってます。またクレスネクトはクレスネクストと名前が間違われやすく、覚えてもらいにくいということもあり、ポイント0と名前を変更しました。正しく伝えると人・ビル・空間のデータベースプラットフォームをクレスネクトと呼び、それを活用してどう構想思案していくかのチームをポイント0と呼んでいます。
空気だより:多様な企業が集まっていますがどんな企業に来てもらって空間づくりをしたいですか?
石原社長:元々はダイキンの「空気で答えを出す会社」から始まっています。これを私はTPOに合った空間演出と理解しました。つまり、誰とどこにいてどういう状態なのかで空間づくりは変わっていきます。ダイキンはエアコンの会社なので暑い寒いは調整できますが、暗い・明るい、うるさい・静か等は他社と組んでイノベーションを起こしていかなくてはならない。また企業×企業ではなく同じような考え方を持った人×人で集まっているのがポイント0です。そしてここには自分たちが何かを生み出したいという思いが強い人たちが集まっています。
空気だより:一般的なオフィスの課題などお考えがありますか?
石原社長:自分の居場所がない、ということが一番の課題だと考えています。ある会社ではトイレが個人の居場所となっていたりします。オフィス空間がパブリックすぎてプライベートな空間であるトイレに逃げ込んでいるという状態です。その結果、トイレでご飯を食べたり寝たりする人がいるということを聞いて驚きました。また、私の場合は通常のオフィスでは一度集中力が切れると、それを戻すことはほぼ不可能です。一方、ポイント0で仕事をする時は、普段は個室にいて疲れてきたらオープンスペースに行って同僚と話してリフレッシュしています。つまり自分の意志や状況で場所を変えられる。多様性のないオフィス程仕事がやりにくくなります。よくオフィスづくりでやってしまうのは、ここは眠る空間、ここは働く空間。というケースです。本来それを決めるのは一人一人です。ある人は廊下歩いてくるときにポイント0の入り口を見て気持ちが前向きになるそうです。それは空間が人によって解釈が違うものを与えられるだけの多様性を持っているからできるのです。それが結果的にオフィスに行こうとなるのです。ポイント0はコロナ禍でも人が減っておらず、むしろ稼働率は上がっています。単純に空間がいいというのもあるのですが、根本的な点では自分がモードを切り替えて働ける空間が沢山あるからだと思います。お気に入りの場所は一人2~3個持っているものです。その共通点を導き出して普通のオフィスに展開することができたら売れる、そこにダイキンのソリューションが入っていたら良いなと思っています。

空気だより:本質的な問題はオフィスに自分の空間がないということなのですね。パッケージ化してビジネスをしていく中でウェル認証取得についてはどうお考えですか。
石原社長:そうですね、私たちはマシンではないので自分の心のゆらぎを把握できることが大事だと思います。ウェルネスの点ではダイキン、OKAMURA、パナソニックの3社でウェル認証取得パッケージを商品化していこうと動いています。ウェルネスのコンサルとして認証に適合する空間づくりの結果としてダイキン製品を使ってもらう仕組みづくりをしたいと思っています。ポイント0が現在進めている個室空間をベースとしたテレワークサービスである『point 0 satellite』についても今後約3年で10~15事業者と計100店舗を計画していきたいと考えています。関西では千里中央・三宮・河原町・梅田を中心に展開していきますし、関東は新宿・立川・二子玉川などに作っていく予定です。
空気だより:サテライトのかかわり方はコンサル費用をもらうというかたちですか?
石原社長:私たちが空間作りのノウハウ提供と開設後の運営委託を受けるという形です。シェアオフィスの拠点数が不足している市場で私たちが丸の内の実績やデータを持ってサテライトオフィスを企画、提案します。かつ契約書や利用規約、予約・決済システム、分析システムをこちらで用意します。そうすると本来発生する設計・施工費、システム開発費、契約書の作成に掛かる弁護士、コンサル費用など、多くの工数、費用をカットした上で事業展開を行うことが可能になります。私たちに依頼を頂けたら設計・施工費のみでで作ることができます。またダイキン含めpoint0 関連企業の社員がそのサテライトを使う事もできるようになり、事業面でも一定のサポートが期待できます。同時にpoint0 参画企業は拠点が増えれば増える程自社の製品が販売できるので、自分たちのためにも良いものを作ろうと努力するのです。
空気だより:何かポイント0で次の取組はありますか?
石原社長:ポイント0の会議室で香りと照明と音の検証をする予定です。収音性の高いマイクを使い一人が話続けけていたら照明の色を青白くしたり、音楽を流したり、どのような状態が活発な議論が行われているのかを見ていけたらと考えています。
空気だより:最後にこれからの多様性が求められる社会で新しい働き方はどのように考えられていますか?
石原社長:今後、仕事が中心ではない、自分のライフスタイルに合わせた働き方が重視される世界になると考えています。例えば子供のスイミングスクールの待ち時間に働ける場所があればお父さんが送迎をしてくれるようになる。そうするとお母さんの一人の時間が出来るので家族円満に繋がるといった形です。また、企業の人材確保という観点からも働く場所を多様化していかなくてはならないと思います。ただ現時点でそういった場所は非常に少ない、だからこそサテライトオフィスを展開していかなくてはならないと思って今、まさに行動しているところです。
・今回は株式会社point0石原社長のインタビューをお届け致しました!新しい働き方が問われる中、石原社長のお話には空気だよりメンバーも前のめりになり聞き入ってしまいました。実際、point0では様々な選択肢のある環境の中でとても快適に仕事をすることが出来るので、皆様にもぜひ体感して頂きたいです。
溢れるバイタリティーの中に働く「人」に注目し、人の多様性(働く個人が持つバックグランド)を理解し受け入れ、そこに働く「場」を提供し、選択肢を増やしてて行こうとする石原社長の人としての温かさを感じました。そんな石原社長が進める取り組みこれからも目が離せませんね。

今回ご紹介させて頂きましたサテライトオフィスpoint0はご体感頂けます!ご希望の方は弊社営業担当、もしくはダイキン空気だよりへご連絡ください。

▼次回は、10月12日にプレスリリースされた東京大学×日本ペイント×ダイキンによる感染症対策学校向けガイドラインについてです。お楽しみに!

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